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ゲーゲンプレスとハイプレスの違いとは?ゲーゲンプレッシングの対策についても

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お疲れ様です〜トゲムーです☆

南野拓実選手が以前所属していたリヴァプールや、香川真司選手がいた当時のドルトムントなどにおける「ゲーゲンプレッシング」(=ゲーゲンプレス)戦術に関しての後編です。

前編はこちらからお読みください💡

https://togemu.com/ge-genpuress-livapool

では早速☆

柔道とゲーゲンプレス

こちらが前回に続き、ゲーゲンプレスに関する記事の後編になりますが、前半を改めて少しおさらいしますと、前回は「ゲーゲンプレスとは?」という切り口から、まとめると以下のようになると思います。

①元々イングランドフットボールにおいてゲーゲンプレス誕生の気運があったものの、結果的にドイツをはじめとする、近年のサッカー界での戦術進化の方向性(カウンターからゴールを狙う方向へのシフト)から注目を浴びるようになった。

②実際にはカウンターからのゴールは年々減少しており、2005/06シーズンには40%カウンターからゴールがもたらされたのに対して、2014/15シーズンでは、カウンターを契機としたものは20%ほどになった。

というところで、ゲーゲンプレス誕生の流れ、すなわち近年カウンターからのゴールの減少というところがまとめでしたが、今回はそこからの続きになります!

カウンターの浸透によるカウンター受難時代へ

前回、カウンターから決まったゴールの割合が過去10年間で半減しているということが明らかになりました。

◎カウンターから決まったゴールの割合

・2005/06シーズン・・・40%

・2014/15シーズン・・・20%

つまり一言でいうならば、「カウンター全盛時代」から「カウンター受難時代」だということです。

まさにあのポゼッションを信条とするバルセロナですらもそうです。

なぜこのような奇妙な現象が起きているのか?

鍵は結局、「カウンターの浸透」です。

つまり、10年前に比べてカウンターからのゴール半減の原因は、ヨーロッパのトップクラブが「カウンターへの対抗措置」を考えるようになったからだと言えます。

また、かつての戦術論議で争点となっていたのが、「守備から攻撃にいかにスムーズに移行するか」であったのに対し、今日問われているのは「ボールを失って攻撃が失敗に終わった際に、いかに再び守備に戻るか」というテーマです。

 

このように、今ではさらに一歩ふみこんだ領域にまで戦術論議が行われているということですね☆

さらに次元をあげた現代のサッカーを感じますね⚽️!

柔道から考えるゲーゲンプレス

このゲーゲンプレス戦術を考える上では実は柔道の攻防を思い出してもらうとわかりやすいかもしれません。

 

柔道において「内股」をかけられた相手は、①「耐える」か、「内股すかし」のような②「切り返し技を狙うか」という2つの選択肢があります。

このうちまさに「内股すかし」こそが「カウンター」というわけです。

 

ただここで重要なのが、内股すかしをしてきても、そのあと別な技で切り返すことができればもっと大きなダメージになるということ💥💡

従って、ゲーゲンプレスを始めとする「カウンターに対するカウンター戦術」この発想に極めて近いということです。

 

つまり、相手がボールを奪って速攻を転じようとしてきた瞬間に、もう一度ボールを奪い返すことができれば、さらに効果的な攻撃を仕掛けることが可能だということ。

なぜなら、ボールを奪った瞬間の敵の選手たちは、すでに守備のブロックを解いて前に向かって走り出そうとしているため、完全に逆を取られるからだということです☆

 

確かにこれは非常に理にかなっているというか、相手の裏の裏を書いた戦法とも言えますし、非常に賢いなと感じます^^;

さすが名将クロップ。。

クロップの語る言葉

そんなゲーゲンプレス戦術に関して名将クロップは以下のような興味深い言葉を残しています。

「ボールを奪い返すのに1番いいタイミングは、相手のボールを奪われた瞬間だ。この段階ではボールを奪った相手の選手は、ボールをどこにパスするかを探している」

これに少し説明を補足しますと、ボールを奪うためにタックルしたりインターセプトをするためには、まず相手の攻撃の流れを読む作業に集中するため、ボールを奪い返す過程で体力を消耗していることがまず1つ考えられます。

また、ボールを奪ってから「攻撃に転じる」ためには、一瞬であっても意識を守備から攻撃に意識を切り替える必要があるため、ボールを奪い返す側にとってはそのわずかな「間」や躊躇、判断の迷いが狙い目だということです。

 

まさにその通りですね^^;

人間心理というか、精神的な限界に近いところを追求した上で、むしろ非常に理にかなった戦術だと個人的には理解しました☆

内容まとめ

ここまでの記事の内容をまとめると、

①ゲーゲンプレスはカウンターが浸透したことでカウンター受難時代が到来し、その上で生まれたカウンターに対するカウンター戦術であるということ。

②ゲーゲンプレスを重用するクロップによれば、ボールを奪うのに一番いいタイミングは「ボールを奪われた瞬間」である。

③ボールを奪われた瞬間は、「守備から攻撃に意識を切り替える必要がる」こと、またボールを奪い返す過程の中で「体力を消耗」しており「そのわずかな隙が狙い目」だということ。

④ ①、②、③より、ゲーゲンプレスはいわば「裏の裏を突いた戦術」であり、「非常に理に適った戦術」だと言える。(個人的見解)

ということになると思います。

確かに「カウンターに対するカウンター戦術」という表現が、「柔道でいうと内股すかし」というところはすごく類似性を感じて理解しやすいですね^^!

このように何事も常に一歩先を考えこそ、最先端の戦いの中でも常に成功を治められるのだなと感じます☆何事も研究あるのみですね^^;!

ゲーゲンプレスとハイプレッシングの違い

そんなゲーゲンプレスですが、「結局ハイプレッシング(ハイプレス)とどう違うの?」と疑問が生じる方もいると思うので、「ゲーゲンプレスとハイプレッシングとの違い」、そしてそこから考察した「ゲーゲンプレスの弱点」についてここから解説させていただきます。

プレッシング対策として生まれたVSプレッシング

相手のプレッシング対策として生まれたのが、VSプレッシング=ゲーゲンプレッシングです。(※ゲーゲン=ドイツ語でヴァーサス(VS)という意味)

ゲーゲンプレッシングの順序としては、

①相手に対してボールが取りやすい状況をあえて作り、エサを巻かれた相手はプレッシングを発動し、いとも簡単にボールを奪う

②ボールを数秒以内に奪い返したら相手が前がかりになっているところを一気に攻め込む

という感じになります⚽️

ゲーゲンプレスの弱点

しかしながらこの戦術、1つ忘れてはならない点があります。

それはつまり、「相手がプレッシングをかけてこなければ成り立たない戦術」だということです。

実際に、ゲーゲンプレスを重用していた2014/15シーズンのドルトムントでは、相手チームがプレッシングをかけてこなかったため、前半戦は降格圏内に沈みました。

 

また、ここで改めてゲーゲンプレスとプレッシングの違いを端的にいうと

  • 自チームがボールを失った時に相手チームのカンターに備えてかけるのが「ゲーゲンプレッシング」
  • 相手チームがセーフティで的確なパスワーク(ビルドアップ)に入った時にかけるのはただの「プレッシング」

ということになります。

まとめ

今回はゲーゲンプレスの後編ということで「柔道とゲーゲンプレス」、そして「ゲーゲンプレスとハイプレッシングの違い」について書かせていただきました。

いかがでしたでしょうか?

ゲーゲンプレスに象徴されるように、サッカーの戦術も時間と共に進化を続けているのだということ、ゲーゲンプレスとハイプレッシングには明確な違いがあったように、一つ一つ物事の違いを正確にわかっていてこそ、それを使いこなすことができるのだと感じました。

引き続きいろんな切り口から物事を考察して記事にして行きたいと思います☆

最後までお読みいただき、ありがとうございましたm(__)m

 

よろしければぜひ前編やサッカー関連の記事も合わせてお読みください💡

リヴァプールが使うゲーゲンプレッシングとは?戦術の申し子や弱点についても

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